このゲームは戦車に搭乗して戦闘を進めていく。ストーリーやイベントの順序は余り厳格には設定されておらず、戦車に搭乗して賞金稼ぎをしていく以外に、これといった物語がない。メタルマックスが発売された当初は物語重視のRPGが既に流行となっていた時期であり、メタルマックスはその流れに対抗する意思を持っていた。キャッチコピーは「竜退治はもう飽きた」であり、これは『ドラゴンクエスト』に対するアンチテーゼを意味している[1]。
第一作目は、1991年にデータイーストからファミリーコンピュータで発売された。CMでは、キャッチコピーの後に「~戦車と人間のRPG、メタルマックス!」と声優、たてかべ和也氏の声であてがわれ、ファンタジーや魔法で占められていた当時のRPGにあっては余りに独自の世界観を持つ異色作品のため、「世に出るのが早すぎた作品」という評価もファン筋を中心に寄せられている。
二作目はファミリーコンピュータからスーパーファミコンへと移行して人気を博したが、発売元のデータイーストの経営悪化で続編発売が滞る。ドリームキャストで『メタルマックスワイルドアイズ』の発売が予定されたものの、今度は新たに発売元となったアスキーが経営悪化になり無期延期となる。その後アスキーがゲーム業界から撤退したため、これまで開発してきた体系での続編発売はなくなってしまった。
その後、ゲームボーイアドバンスのソフトとしてナウプロダクションより移植作『メタルマックス2改』が発売されたが、SFC版の完全移植が十分でなかったことなどから[2]、ネット上を中心にユーザーからの酷評が目立った。それに続いて発売される予定だった『メタルマックスリターンズ改』はデータイーストの破産による権利関係トラブルの懸念から発売中止となってしまった。
他にも様々な問題でもめ事が続いていたタイトルだったが、2005年サクセスより『メタルサーガ~砂塵の鎖~』がプレイステーション2で発売されることが発表され、ファンを驚かせた。同年6月9日に発売。商標の関係上"メタルマックス"の名ではないが[3]、製作に同シリーズの一部の開発スタッフが関わっている[4]。
2006年6月15日にはニンテンドーDSで『メタルサーガ ~鋼の季節~』が発売され、携帯端末のアプリケーションゲームは2007年7月より配信を開始した。
いずれの作品に於いてもやり込み要素がふんだんに盛り込まれており、仲間を作らずひたすら先に進めたりレア武器を収集したりといった徹底的なやり込み情報を記載したウェブサイトが数多く存在している。
『メタルマックス』(およびそのリメイクの『リターンズ』)、『メタルマックス2』(およびその移植版『2改』)は、同じ世界設定で、どちらも荒廃した未来の日本と思われるものを有している。実在の建物として1やRには東京タワーや東京都庁舎が、2では鎌倉の大仏などが遺跡として、または神社と思しき宗教施設も出ているためである。
突如起こった"大破壊"と呼ばれる災厄で都市文明が荒廃し、砂漠化や環境汚染が進んだ近未来の地球が舞台である。奇形化・凶暴化した怪生物、暴走する前時代の自律兵器、跋扈する犯罪者などが"モンスター"である。これらを退治するのが"モンスターハンター"と呼ばれる職業であり、プレイヤーはモンスターハンターを目指す一人の青年となって冒険する。このゲームのシンボルとも言える"戦車"は、魔法や超能力など何一つ持たない人間がモンスターに対抗しうる強力な手段である。
なお、発売中止となった『ワイルドアイズ』は、アメリカ大陸を舞台にすることになっていた。
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